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車校でクランクやS字に入ると、『縁石に乗り上げそう』『どこでハンドルを切ればいいのか分からない』と頭が真っ白になる方も多いはずです。教官に「考えすぎ」と言われても、どう直せばいいのか分かりにくいですよね。
結論から言うと、狭い道は「入る前に速度を落としきる」「目線を出口に向ける」「ハンドルを戻すのを早めにする」の3つでほとんど決まります。この記事では、その3つをクランクとS字で比べ、脱輪しそうな時の戻り方まで紹介します。
坂道発進と踏切で見られる所もあわせてまとめたので、修了検定の前の見直しにも使ってみてください。
車校のクランクとは?S字との違い
クランクは直角に2回曲がる狭い道、S字は左右にゆるく曲がり続ける狭い道です。どちらも第一段階のコースの走行で練習し、修了検定でも通ります。
『クランクとS字って、何が違うの?』と思いますよね。どちらも幅の狭い道ですが、曲がり方がまったく違うんです。
道路交通法施行規則では、仮免許の技能試験の項目に「曲線コース、屈折コース及び坂道コースの走行」があります。車校で言うS字が曲線コース、クランクが屈折コースにあたります。
修了検定は仮免許の技能試験の例に準じて行われるので、S字もクランクも検定で通る場所です。
| 比べる所 | クランク(屈折コース) | S字(曲線コース) |
|---|---|---|
| 道の形 | 直角の角が続く | ゆるいカーブが左右に続く |
| ハンドルの動き | 角で大きく回して、すぐ戻す | 少しずつ回し続け、向きに合わせて持ち替える |
| 気をつけたい所 | 内側の後輪が角の縁石にかかる | 外側の前輪が縁石に寄りすぎる |
| よくある失敗 | 曲がり始めが早すぎる、遅すぎる | ハンドルを戻すのが遅れて反対側に寄る |
車校(自車校とも呼ばれます)では、S字とクランクは第一段階の途中で出てくることが多いです。何時限目に練習するかは車校によって違うので、時間割で確かめてみてください。
第一段階の全体の流れは車校の第一段階とは?で紹介しています。
車校のクランクのコツは「速度・目線・戻し」の3つ
クランクとS字は、入る前の速度、目線、ハンドルの戻しの3点で考えると、何を直せばいいかがはっきりします。うまくいかない時は、3つのうちどれがずれているかを探してみましょう。
『コツと言われても、全部が難しい』と感じますよね。実は、狭い道でのつまずきは、この3つのどれかにまとまることがほとんどなんです。
下の表は、この記事でクランクとS字を3つの点で比べたものです。
| 3つの点 | クランク | S字 |
|---|---|---|
| 入る前の速度 | 入口の手前で十分に落とし、ゆっくり一定の速さで進む | 入口の手前で落とし、カーブの間も同じ速さを保つ |
| 目線 | 次の角の先、出口のほうを見る | カーブの先の、道の真ん中あたりを見る |
| ハンドルの戻し | 曲がり切る少し前から戻し始める | 向きが変わりきる前から、次のカーブに合わせて戻す |

入る前の速度:手前で落としきる
狭い道で慌てる一番の原因は、速度が速すぎることです。速いと、考える時間もハンドルを回す時間も足りなくなります。
入口の手前でブレーキを使って十分に速度を落とし、狭い道の中ではアクセルを強く踏まないようにしてみてください。ゆっくりなら、ずれに気づいた時にすぐ止まれます。
目線:手前ではなく、出口のほうを見る
縁石が気になると、どうしても車のすぐ前ばかり見てしまいますよね。でも、すぐ前を見ていると、ハンドルを回すのが遅れやすくなるんです。
クランクなら次の角の先、S字ならカーブの先に目線を置いてみてください。行きたい方向を見ると、手が自然とそちらに動きやすくなります。

ハンドルの戻し:早めに戻し始める
曲がり切ってからハンドルを戻すと、車は反対側に寄っていきます。S字で左に寄ったあとに右の縁石に近づくのは、戻しが遅いことが多いんです。
車の向きがまっすぐになる少し前から、ゆっくり戻し始めてみてください。戻す速さは、回した時と同じくらいを意識すると落ち着きます。
症状から、ずれている点を探す
自分の失敗がどの点のずれなのか、すぐには分かりにくいですよね。よくある症状と、見直したい点を表にしてみました。
| よくある症状 | ずれていそうな点 | 次に試すこと |
|---|---|---|
| 狭い道に入った途端にあわてる | 入る前の速度 | 入口の手前でしっかり落としきる |
| ハンドルを回すのがいつも遅れる | 目線 | すぐ前ではなく、角の先や出口を見る |
| 曲がったあと反対側の縁石に寄る | ハンドルの戻し | まっすぐになる少し前から戻し始める |
| 内側の縁石に後輪が乗り上げる | 曲がり始めの位置 | 曲がり始めを少し遅らせる |
| 毎回動きが違ってしまう | 目安の場所 | 教官と一緒に目安の場所を決める |
症状が2つ以上ある時は、表の上にあるものから順に直してみてください。速度が落ちていれば、ほかの点も落ち着いて見直せるようになります。
クランクとS字の通り方を場面ごとに見る
クランクは「入口でまっすぐ入る」「角で曲がり始める位置を決める」「次の角に向けて立て直す」の3つの場面で考えます。曲がり始める位置は、教官と一緒に目安を決めておくと安定します。
『いつハンドルを回せばいいのか、毎回違ってしまう』という悩みはとても多いです。その原因の多くは、曲がり始める位置の目安が決まっていないことなんです。
- 入口の手前で速度を十分に落とし、道の真ん中あたりからまっすぐ入る
- 角が近づいたら、教官と決めた目安の位置まで進む
- 目安の位置で、ゆっくりハンドルを回し始める
- 車の向きが変わってきたら、出口のほうを見ながら戻し始める
- 次の角に向けて車をまっすぐに立て直す
- 2つ目の角も同じように通り、出口ではまっすぐになってから速度を戻す
曲がり始めの目安は、車の大きさや座る位置で変わります。だからこそ、自分の座った位置から見える目安を、教官に聞いて決めておくのがおすすめです。
「角を曲がる時、運転席からどこが見えたらハンドルを回し始めればいいですか?」
こう聞いておくと、次の時限から同じ動きを繰り返しやすくなります。
内側の後輪に気をつける
車が曲がる時、後ろのタイヤは前のタイヤより内側を通ります。クランクの角で縁石に乗り上げるのは、内側の後輪であることが多いです。
曲がり始めが早すぎると、内側の後輪が角の縁石にかかりやすくなります。乗り上げそうな時は、曲がり始めを少し遅らせてみてください。
S字は「回し続けて、持ち替える」
S字は、角で一気に回すクランクと違い、カーブに合わせてハンドルを少しずつ回し続ける道です。左のカーブから右のカーブへ、向きが切りかわる所で戻しが遅れると、外側の縁石に寄っていきます。
- 入口の手前で速度を落とし、道の真ん中あたりから入る
- 最初のカーブの先を見ながら、少しずつハンドルを回す
- 車の向きがカーブに沿ってきたら、次のカーブを見て戻し始める
- 戻しながら、反対向きのカーブに合わせて回していく
- 出口が見えたら、まっすぐになる少し前から戻しきる
S字では、道の真ん中を通ることを意識すると、左右どちらの縁石にも寄りにくくなります。真ん中がどこか分かりにくい時は、教官に目安を聞いてみてください。
MTの人はエンストにも気をつける
MTの人は、狭い道や坂道をMT車でも練習します。警察庁の通達では、MTの教習で使うMT車の項目に「狭路(曲線・屈折)の通過」「坂道発進」「踏切通過」が入っています。
ゆっくり進もうとしてクラッチの操作が乱れると、エンストしやすくなります。採点基準では、場内のエンストは5点の減点です。
ゆっくり進む時のクラッチの使い方は、教官に「狭い道ではクラッチをどう使えばいいですか?」と聞いておくと安心ですよ。
脱輪や乗り上げしそうな時の戻し方
縁石に乗り上げそう、脱輪しそうと感じたら、まず止まるのが一番です。そのまま進まず、止まってから後ろを確かめてバックし、乗り上げる前の場所からやり直しましょう。
『脱輪したらもう終わり』と思っていませんか?実は、止まってやり直せば、大きな失敗にはならないことが多いんです。
警察庁の技能試験の基準では、脱輪したら「直ちに停止して、乗り上げる(落輪する)以前の地点まで戻って走行し直す」とされています。止まらずにそのまま進むほうが、ずっと重く見られます。
- 縁石に当たりそう、乗り上げそうと感じたらすぐにブレーキで止まる
- 教官の指示があればそれに従う
- ギアを後退に入れ、ミラーと目で後ろを確かめる
- ゆっくりバックして、乗り上げる前の場所まで戻る
- ギアを前進に戻し、曲がり始めの位置を変えて走り直す

減点の重さを知っておくと落ち着ける
修了検定で使われる警察庁の採点基準(場内)では、脱輪や切り返しは次のように扱われます。数字を知っておくと、止まってやり直すほうが軽いことが分かります。
| 場面 | 場内の扱い |
|---|---|
| 縁石に車輪が触れた、接地面の一部がコースから出た(脱輪小) | 5点の減点 |
| 乗り上げ・落輪した場所から約1.5m未満で止まった(脱輪中) | 20点の減点 |
| 約1.5m以上そのまま走った(脱輪大) | 検定中止 |
| 狭い道で切り返しをした | 5点の減点 |
| 狭い道の入口から出口までに切り返しを4回した(通過不能) | 検定中止 |
| 障害物などに車体が軽く触れた(接触小) | 20点の減点 |
『切り返すと減点だから、無理にでも進もう』と考えてしまう方もいますよね。ただ、乗り上げたまま進むほうがずっと重い扱いなので、迷ったら止まるほうを選びましょう。
坂道発進と踏切で見られる所
坂道では、止まったあと後ろに下がらずに発進できるかが見られます。踏切では、手前で止まり、窓を開けて左右を目で確かめることが大切です。
S字やクランクと同じく、坂道と踏切も第一段階のコースで練習し、修了検定でも通ります。規則の技能試験の項目にも「坂道における一時停止及び発進」と「踏切の通過」が入っています。
車校の坂道発進:下がらないことが一番
坂道では、上る途中で一度止まり、そこから発進する練習をします。止まった場所から車が後ろに下がることを「逆行」といいます。
警察庁の採点基準では、逆行は約0.3m以上で減点が始まり、約1m以上下がると検定中止です。発進すべき時に約5秒以内に発進しないと「発進手間どり」として5点引かれます。
- 止まる位置は教官や検定の指示どおりにする
- 発進の前に合図を出し、後ろと周りを確かめる
- ブレーキからアクセルへ、ゆっくり踏みかえる
- 下がりそうな時はあわてずにブレーキを踏み直す
- MTの人は、クラッチのつながる感覚を何度も確かめる
車校の踏切:手前で止まって、窓を開けて確かめる
踏切の手前では、一度止まって左右を確かめます。採点基準では、踏切の直前で窓を開けて左右を目で確かめないと「安全不確認」として10点の減点です。
踏切の直前の、約2m未満手前の範囲で止まらないと「踏切不停止等」として検定中止になります。踏切の中でエンストした場合も検定中止です。
『止まる場所が手前すぎても大丈夫?』と心配になりますよね。大事なのは踏切の直前で止まり、きちんと確かめることなので、教官と一緒に止まる目安を確かめておきましょう。
クランクやS字でよくある相談
クランクとS字の相談で多いのは「感覚がつかめない」「何時間やってもできない」「コースが覚えられない」の3つです。どれも、目安を決めて同じ動きを繰り返すことで少しずつ変わります。
ここでは、知恵袋などでよく見かける相談を、要約して答えていきます。
何回やってもクランクの感覚がつかめない
『2日続けてクランクをやったのに、感覚が分からない』という相談はとても多いです。感覚で覚えようとすると、毎回少しずつ動きが変わってしまうんです。
感覚の代わりに、目安の場所を決めてみてください。どこで速度を落とすか、どこが見えたらハンドルを回すかを決めておけば、同じ動きを再現しやすくなります。
S字やクランクは何回目の技能でやる?
『明日と明後日で2時限ずつ受けるけど、S字やクランクはいつ出てくるの?』という質問もよく見かけます。何時限目に練習するかに決まりはなく、車校の教習の順番と、その人の進み具合で変わります。
ひとつ知っておきたいのは、第一段階の技能は規則で1日2時限までということです。前もって知りたい時は、教官に「次の時限は何をやりますか?」と聞いてみてください。
何時限も失敗が続いて、考えすぎと言われた
『何時限も続けて失敗し、教官に考えすぎと言われた』という相談もあります。頭の中が「脱輪しないように」でいっぱいになると、目線が足もとに落ちてしまいますよね。
そんな時は、意識することを1つだけに絞ってみてください。たとえば今日は「出口を見る」だけ、次は「戻しを早める」だけ、という具合です。
うまくいかない時の考え方は運転が下手すぎると感じたらにもまとめています。
コースの順番が覚えられない
『S字やクランクに行く順番が覚えられず、いつも指示されてしまう』という悩みもよく見かけます。コースを覚えるのも、慣れるまでは大変ですよね。
おすすめは、教習のあとにコースの順番を紙に書き出してみることです。車校によってはコースの図を配っているところもあるので、受付で聞いてみてください。
苦手を残さないための練習の考え方
苦手な狭い道は、予約の間隔をあけすぎず、毎回1つずつ課題を決めて練習すると早く慣れます。修了検定の前には、教官に気になる所を伝えて重点的に見てもらいましょう。
『次の教習まで1週間もあいてしまう』という方もいますよね。間があくと、つかみかけた感覚を思い出すところからになってしまいます。
- 教習のあと、直された点を1つだけメモする
- 次の教習の前に、そのメモとコースの順番を見返す
- 予約はできるだけ間隔をあけすぎないように入れる
- 修了検定の前に、苦手な場所を教官に伝えておく
家でできるイメージ練習
教習のない日にも、頭の中でコースを走る練習はできます。目を閉じて、入口で速度を落とし、出口を見て、早めに戻す、という順番を思い浮かべてみてください。
声に出して「落とす、見る、戻す」と言いながらなぞると、当日も同じ言葉で体が動きやすくなります。
S字やクランクで身につけた「速度・目線・戻し」は、第二段階の方向転換や縦列駐車でもそのまま役に立ちます。手順は方向転換と縦列駐車のコツで紹介しています。
通い方を見直すと練習の間隔も変わる
予約が取りにくくて練習の間があく時は、通い方や時期を見直すことで変わる場合もあります。まとまった休みがあれば合宿でまとめて取る人もいますし、通いやすい車校を探し直す人もいます。
選択肢を広げたい時は、車校や合宿免許の探し方も知っておくと安心です。
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自分に合う車校を探すなら、通いと合宿の両方から
家や学校からの通いやすさ、予約の取りやすさ、まとまった休みで集中して取る合宿免許など、車校の選び方はいくつかあります。地域や日程から車校を探して、自分に合う通い方を比べてみてください。
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予約が取れない時の工夫は車校の予約が取れない時は?で紹介しています。
よくある質問
車校のクランクで脱輪したら、修了検定は不合格ですか?
すぐに止まってやり直せば、減点で済む場合が多いです。警察庁の採点基準では、乗り上げた場所から約1.5m以上そのまま走ると検定中止になるので、気づいたら止まることが大切です。
自車校のクランクで切り返しをしてもいいですか?
切り返しは減点(場内で5点)になりますが、乗り上げたまま進むよりずっと軽い扱いです。ただし、狭い道で切り返しを4回すると通過不能として検定中止になります。
S字とクランクはどちらが難しいですか?
人によって違います。角で一気に曲がるクランクが苦手な人もいれば、ハンドルを回し続けるS字が苦手な人もいます。自分がどちらでどうずれるのかを知ることが、上達の近道です。
修了検定の直前に、急にクランクがうまくいかなくなりました。
検定が近づくと緊張で速度や目線がずれやすくなります。そんな時は「入る前に速度を落としきる」の1点だけに戻してみてください。気になる所はみきわめや補習の時に教官に伝えておきましょう。
坂道発進で下がってしまったらどうなりますか?
警察庁の採点基準では、約0.3m以上下がると減点、約1m以上下がると検定中止です。下がりそうな時はあわてずにブレーキを踏み直し、落ち着いて発進し直しましょう。
まとめ
- クランクは直角に曲がる屈折コース、S字はゆるく曲がり続ける曲線コース
- コツは「入る前の速度」「目線」「ハンドルの戻し」の3つで考える
- 曲がり始める位置は、教官と一緒に目安を決めておく
- 脱輪しそうな時は止まり、後ろを確かめて戻ってからやり直す
- 坂道は下がらないこと、踏切は手前で止まって窓を開けて確かめることが大切





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